【講演レポート】商工会議所青年部にて香りの講演を行いました|富山県高岡市・アロマ空間演出

2025年7月9日、高岡商工会議所青年部7月例会@高岡商工ビル 2階大ホール にて、「活用しよう!香りのチカラ」と題した講演をさせていただきました。

今回の講演は、商工会議所が主催するセミナーということで、150名様近くの皆様にご参加くださいました。

講演のテーマは、アロマ(香り)がビジネスにどのように活用できるか。五感の中でも唯一、大脳辺縁系にダイレクトに届く嗅覚の特性を活かし、職場環境やサービス空間の印象を高める「アロマ空間デザイン」について、事例と体験を交えてお話しました。

この記事では、今回の講演の経緯や当日の様子や、講演後に実際に寄せられた質問や感想などについて紹介します。

目次

高岡商工会議所からのアロマ講演のご依頼

今回の講演は、高岡商工会議所青年部の例会における特別講演としてご依頼いただいたものでした。2025年4月に担当の大西さんからご連絡をいただいたのが始まりです。「香りをどうビジネスに活かすか、事例も交えて講演してくださいませんか」というご要望でした。

高岡商工ビル

お話を伺うと、大西さんご自身が日頃から香りに関心をお持ちで、精油が心や身体に与える働きについてよく調べておられました。

香りにはリラックスだけでなく、集中力を高めたり、空間の印象を変えたりといった効果があるということに関心がおありで、「これをテーマに話してくださる先生を探していました」とのことでした。

香りをビジネスに活用することの意義とその想いを企画書にして委員会に伝えてくださり、今回の講演が正式に決まりました。

私としても、“香り=癒し”というイメージにとどまらず、“香り=経営に役立つツール”としての側面を伝える機会をいただけることがとても嬉しく、大きな意義を感じました。

講演の舞台裏、却下されかけた企画が動き出すまで~委員会を動かした熱意~

準備段階では、担当の大西さんをはじめとする委員会の皆様が、私の話す内容についてだけでなく、当日の運営に関する懸念点やリスクまでしっかりと洗い出していただき、本当に丁寧に打ち合わせを重ねてくださいました。

6月にはわざわざ東京の本社まで足を運んでくださり、対面でお打ち合わせをしました。その時に、実は企画の段階では、この香りをテーマとした内容は、なかなか委員会を通らなかったと聞きました。

よくあることですが、アロマ=美容とかエステ、という先入観で思われていることが多いため、今回も、最初、委員会に持ちこんだ時には「疲れた方はアロママッサージを受けましょう」という話で終わるんじゃないか、それでは面白くない、というご意見もあり、すんなりとは受け入れられなかったと聞きました。

そこで大西委員長、堀井副会長が、精油が持っている効果効能をビジネスに生かしている事例を話してもらうのだと説得して、私を交えたオンラインミーティングも経て、ようやく実現の運びとなったそうです。

決まったとはいえ、その後も、内容について問題点がいくつもありました。

特に大きな検討ポイントとなったのは「香りの体験を入れるかどうか」でした。150名以上を想定する来場者に対し、どのように安全かつスムーズに香りを体感していただけるか、具体的なオペレーションが懸念点となりました。

香りをこぼさないようにする配布方法や、時間配分、リアクションの受け止め方まで、細やかなシミュレーションを繰り返し行ってくださったおかげで、私自身も、講師として安心して本番を迎えることができました。

第一部:香りが心と身体へ与える影響について

第一部では、「精油とは何か」という基本的なご説明からスタートしました。精油=アロマ=香りという認識は広く知られていますが、実はその“香り”がどのように人の脳や心に届いているのかを、改めて脳科学や神経伝達の観点から整理してお伝えしました。

特に、「嗅覚だけが大脳辺縁系へダイレクトに届く」という話では、多くの方が頷かれており、香りが記憶や感情と強く結びついていることへの理解が深まったご様子でした。

人が香りを感じる仕組み、そして香りが心と体にどのように作用し、よい影響をもたらすのか。また、アロマとは何かという問いから、精油とは何か、天然香料と合成香料の違いについてもお話いたしました。

「香りで空気を設計する」という視点に立ったとき、香りは単なる癒しや趣味ではなく、経営資源のひとつになり得る。その考えに共感いただけたことが、この講演の大きな成果だったと感じています。

第二部:香りの活用事例、導入事例

第二部では、実際の導入事例を通じて、香りがどのように空間の印象や人の行動・感情に影響を与えるのかをお伝えしました。

例えば、企業での導入例では、集中力の向上やオン・オフの切り替えに適した香りを選定し、社員の生産性向上を図ったケースをご紹介。

また、歯科医院では患者様の緊張を和らげるため、リラックス効果のある香りを採用し、「安心感がある」との声が寄せられたことをご紹介しました。

さらに、介護施設やフィットネスジムでは、こもりがちな汗や湿気のニオイ対策として、消臭効果や抗菌作用のあるアロマを導入した事例をご紹介しました。

こうした導入によって得られるのは、単なる“良い香り”という感想だけでなく、来訪者の第一印象の改善、リピート率への影響など、経営的な視点でも大きな価値があることをお伝えしました。

さらには、健康経営、ストレスマネジメント、働き方改革の観点からも、従業員に対しても価値のあることだというお話もいたしました。

職場だけでなく、日常生活における「寝室での睡眠の質向上」「リビングでの気分転換」など、家庭での活用事例にも触れ、ビジネスとプライベート双方での香りの可能性について幅広くご紹介しました。

第三部:実際に体験!香りのチカラ

第三部では、参加者全員に実際の精油の香りを体験していただきました。

5種類の香りを試していただき、それぞれの精油の効果効能や実際に使われた例をご紹介しました。

「心地よいと感じる香りで、今の自分の状態がわかった気がした」といった声もあり、香りが今の自分を知るバロメーターにもなることをご体感いただけたのではないかと思います。

ここのセクションではお互いに意見交換したりして、とても盛り上がりました。

後から伺った話では、香りを嗅いだ瞬間は、あまり好きじゃないかもと直感的に思った香りでも、そのあとの説明を聞いたら、その精油に興味が出て、欲しいかもと思った、というお声もいただきました。

ここでは、本当に皆さま香りを楽しんでいただきました。

アンケート結果・よくある質問・反響

今回の高岡商工会議所青年部での講演「活用しよう!香りのチカラ」では、終了後に貴重なご質問やご感想をいただきました。

いただいたご質問とそれに対する回答をピックアップいたします。

Q:アウトドアとか外で使いたい時はどうしたらよいでしょうか

安全性・効果・使いやすさを考えると、スプレーが一番おすすめではあります。
初心者でも簡単にできて、持ち運びも便利です。
空間にシュッとひと吹きしたり、服や帽子に軽くスプレーしたりできます。

作り方の基本レシピ(50mlスプレー容器)

  • 無水エタノール:10ml
  • 水(精製水など):40ml
  • 精油:10滴前後(虫よけならシトロネラ、ユーカリ、レモングラスなど)

もっと手軽なやり方としては、精油をハンカチに1滴垂らして、ポケットや帽子の中に忍ばせるだけでも効果があります。
ただし数時間で香りが飛ぶため、数時間おきに追加する必要があります。

Q:ペット(犬・猫)がいる場合、アロマを使っても大丈夫ですか?

ペットの嗅覚は人間よりずっと繊細なため、香りの種類や濃度には注意が必要です。

  • 猫の場合:猫は人間とは代謝の仕組みが異なり、精油に含まれる成分を体内でうまく分解できないことがあります。特に注意が必要で、芳香浴でも避けるべき精油が多くあります。
  • 犬の場合:種類によっては心を落ち着かせるなどの良い効果が期待できますが、使用場所・時間・濃度には十分配慮が必要です。ラベンダーやフランキンセンスなどは犬に比較的安全とされていますし、香りで落ち着くこともあるようです。一方で、ティートゥリーやユーカリ、ペパーミントなどは刺激が強いため、避けた方が良いとされています。

いずれにしても、ペットのいない部屋で使用するとか、換気をしながら低濃度で使うなど、間接的・一時的な使用にとどめる配慮をするとよいかと思います。直接塗布するのは避けてください。

一方で、精油でなく、芳香蒸留水の場合は、香りの濃度も低く、効能も穏やかですので、そちらは比較的安心して使うことができます。

尚、参考までに、香料とか化学的なものという意味では、例えば一般的な市販の消臭スプレーにも、ペットにとって刺激の強いものがあります。第四級アンモニウム塩が含まれる消臭スプレーを、ソファやカーペットにかけて、そこをペットがなめて、吐いちゃったり具合が悪くなることもあるようです。

Q:精油を何種類かブレンドして使用する際のポイントやアドバイスはありますか

アロマを組み合わせる際のポイントですが、次のようなものになります。

  • 目的を明確にする…目的を先に決めるとブレンドしやすくなります。
  • 少しずつ混ぜてみる…香りの強いものは1滴でも主張しますので、香りの強さを意識してバランスよくなるように
  • 多数を混ぜ過ぎない…もちろんお好きに混ぜるのも楽しいですが、意外と2~3種類くらいのシンプルな方がよかったりもします

Q:香りを組み合わせたとき、効果が打ち消されてしまうことはないですか?

精油同士は打ち消し合うのではなく、それぞれの精油がもつ、それぞれの成分が相乗的に作用することが多いです。
たとえば、集中力を高めるローズマリーと、心を落ち着かせるラベンダーを組み合わせると、心が静まりながらも思考がクリアになるという調和的な効果が期待できます。

Q:工場や製造業でも、香りの導入は可能なのでしょうか?

天井の高い広い空間の場合や、閉じられていない開放的な空間の場合に、持続的に香りの空間演出することは難しいですが、例えば

  • 作業前の集中力アップを促す空間で
  • 来訪者の印象を左右する事務スペースで
  • 更衣室・休憩室での気分転換で

という使い方であればよいかなと思います。香りの導入はホスピタリティ業界だけの話ではなく、働く現場の環境改善・安全意識向上にもつながると思います。

まとめ

今回の講演を通して、「香り」はただの癒しや趣味ではなく、経営や職場環境づくりに活かせる「実用的なツール」だということをお伝えできたのではないかと感じています。

五感の中でも唯一、大脳辺縁系にダイレクトに届く嗅覚。だからこそ、空間の印象づくりや感情のコントロール、集中力・安心感の向上など、実にさまざまな場面でその力を発揮してくれます。

そして、150名規模での香りの体験という試みが、委員会の皆さまの綿密な準備とご配慮のおかげで、混乱なく、むしろ参加者の皆様の興味を大きく引き出すお時間となりました。

堀井副会長からの謝辞で、「香りの効能とビジネスという企画の講演をして下さる方を探していたところ、ようやくこのお話を受けてくださる方が見つかったと聞いて嬉しかった」「打ち合わせを重ねたのを今となっては懐かしく感じる」とのお言葉に、舞台に立ちながらも胸がじんと熱くなりました…。

アンケートでも、印象に残る言葉をたくさんいただき、本当に楽しく、心に残るお仕事でした。

アロマのお話に興味をお持ちくださった高岡商工会議所青年部の皆様、特にご尽力くださった大西さんの熱意があったからこそ、今回の講演が実現しました。

「もっとこういう内容にしてください」と熱い思いを常にご連絡くださり、綿密な企画をしていただいた大西さん、関係者の皆様には感謝の気持ちで一杯です。

暖かいご縁と大きな感動をくださったこと改めて心よりお礼申し上げます。

これをきっかけに、香りが皆さまのビジネスの中で新たな可能性として息づいていくことを願っています。

番外編~高岡のまちと、「能作」での錫の鋳造体験~

今回の講演を機に訪れた富山県高岡市。実はこの高岡、鋳物のまちとして400年以上の歴史を持つ、ものづくりの町としても知られています。中でも高岡銅器の産地として全国的にも有名で、仏具や工芸品、そして大仏までもがこの地で作られています。

今回、高岡商工会議所青年部の委員会の方々に、観光もご案内いただきました。

まずは、講演の前に高岡大仏へ。鎌倉の大仏、奈良の大仏と並んで日本の三大大仏の一つだそうです。

町中を歩いていると、急にふっと姿を現します。観光名所というより、日常の延長線上にあるような場所で、地元に静かに寄り添う存在として、そこに佇んでいました。

よく「日本一のイケメン大仏」「ハンサムな大仏」と称されているそうで、高さ16メートルを超える迫力のある姿でありながら、どこか静謐で端正なお顔立ちが印象的でした。

そして高岡大仏の通りを挟んで向かいにある「amidacoffee」様へ。

こちらではホワイトブッダ、ブラックブッダというスイーツも置いてありました。

そして、講演の翌日には、株式会社 能作(のうさく)さんで、錫(すず)の鋳造体験もしました。

まずは型を作るところから。粘度で型を作り、溶かした錫を流し込みます。錫の融解温度は約230度と金属の中では比較的低温。

スタッフの方が丁寧に案内してくださり、自分だけの小皿を鋳造。錫はやわらかくて扱いやすく、マットで落ち着いた質感の温かみにすっかり魅了されました。

できあがったのがこちら。日付など好きな文字を刻印もできます。

高岡のものづくり文化に、ほんの少し触れることができた、そんな贅沢なひとときでした。

今回の講演は、間違いなく、これまでの仕事人生の中でも特別に心に残るものとなりました。
この高岡での経験は、私にとって、大きな節目となるような出来事だったと感じています。
高岡という町が、そしてこの講演が、私にとって忘れられない「大切な場所」になりました。

高岡でいただいたご縁と感動に、心から感謝しています。
いつかまた、今回の感動を胸に、高岡を訪れる日を楽しみにしています。


ウェルネスコンサルティング株式会社では、アロマの専門家が貴社の空間に合わせた最適な空間デザインをします。

当社では、東京・関東を中心に、関西や北陸・北海道含め、全国に200ヶ所以上の実績がございますので、どのような広さや空間でも対応可能です。

お問い合わせから、アロマ空間デザインに関する無料相談を実施しています。是非お気軽にご相談ください。

本記事の監修者

ウェルネスコンサルティング株式会社
代表取締役 葵 智恵子

葵 智恵子 ウェルネスコンサルティング株式会社
葵 智恵子 保有資格

ホテル、車ショールーム、クリニックをはじめ全国200ヶ所以上で香り空間デザインを実施

アロマの資格として、英国IFA認定国際アロマセラピストという、英国では看護師と同等の医療従事者として扱われる資格を取得。アロマ検定本『アロマ物語』監修。

アロマ空間デザイナー養成のためのアロマ空間デザインスクールを経営しており、全国から法人・個人の受講者が集まっている。

【保有資格】

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