天然エッセンシャルオイルだからできること
ブランドのイメージやインテリアに合わせた、五感と感性に訴えかける印象に残る空間の演出だけでなく、消臭、殺菌、精神活性化などの、天然エッセンシャルオイルならではの効能を生かした空間の演出。
これらの特性を組み合わせることで、空間の価値、ひいては企業の価値を向上させます。香りによる空間演出は、企業の顧客満足度アップやファンづくりにもつながります。
経営戦略として「嗅覚」を
左のグラフは、五感が記憶や感情に直接作用する重要度を表したものです。
嗅覚の記憶が感情に直接作用する重要度は45%で、視覚の58%に次いで高い数字となっており、嗅覚が経営戦略においてとても重要なことがわかります。
一方で、経営戦略として「嗅覚」を取り入れている企業はまだまだ少ないのが現状です。ですが、取り入れている企業は香りによる差別化でファンを獲得するのに成功しています。
出典:「五感刺激のブランド戦略」(マーチン・リンストローム著、ダイヤモンド社、2005年)
天然成分ならではのストレス軽減作用
※枝伸彦 他「エッセンシャルオイルによる香り刺激が口腔内免疫能に及ぼす影響についての生理心理学的研究」 アロマテラピー学雑誌より抜粋
ベルガモット精油吸入の30分後、唾液中の分泌型免疫型グロブリンAの分泌速度が有意に増加しました。
そして、ストレスホルモンと言われるコルチゾール濃度の低下が確認されました。
これにより、ベルガモット精油の芳香浴が、免疫機能とストレス緩和に有用である可能性が示唆されました。
天然成分ならではの集中力UP作用
小学校高学年を対象に、百ます計算をしたときの計算ミスの減少率と気分の影響を調べたデータがあります。
実験はペパーミント油とオレンジ・スイーツ油、精製水の香りを漂わせた教室で行われ、「10分間でできるだけたくさん、どんどん解いてください」と計算を素早く行うよう指示を出し、誤答数を調べました。
すると精製水を嗅いだときと比べ、ペパーミント油を嗅ぐと計算ミス減少率が23.8%、オレンジ・スイーツ油を嗅ぐと27.3%になったという実験データが出ました。
(引用元:『小学生の計算力と気分に与える精油の影響』熊谷千津、永山香織)
天然成分ならではの制菌作用
植物から採れる香料には、紀元前から防腐剤や感染症対策などに用いられてきた長い歴史があります。
防カビ・制菌作用が高いといわれる精油がどれほどの抗菌力を発揮するのかを実験したところ、次の菌には、記載の精油が「全面阻止」の結果となりました。
- クロカビ(浴室のカビ):ティートリー(ティーツリー)、ユーカリ、シナモン、タイム、カモミールR、ラベンダー、ラベンサラ、フェンネル
- 白癬菌(水虫の原因菌):カモミールRやティートリー(ティーツリー)
- アオカビ(食品に発生する青緑色のカビ ):タイム
- ユーロチウム・シバリエリ(書庫などに発生するカビ):ティートリー(ティーツリー)、ユーカリ、シナモン、タイム、カモミールR、ラベンダー、ラベンサラ、フェンネル
※原著論文「20種の精油の微生物に対する制菌効果.川上裕司、橋本一浩、福田安住、菅沼 薫、新井 亮、熊谷千津、ケイ武居、野田信三、野松慶子、野村美佐子、福島明子、藤田晶子、松田都子、和智進一、山本芳邦.アロマテラピー学雑誌、Vol.12, No.1, 66-78, 2012」
天然香料と合成香料の違い
天然香料とは、植物から抽出される100%天然の素材で、構成する芳香成分の数は、数百種類に及ぶこともあります。それゆえ、とても奥深い香りになります。
一方合成香料は、化学的に作られたり、自然由来の香料から人工的に取り出したりしたものです。同じ香りを同じ品質で安定的に製造できるというメリットがありますが、天然に比べて成分数が少ないことが多く、鼻につく尖った匂いになりがちで、好き嫌いも出やすいです。