心を満たすアロマの空間づくりを手掛ける、東京都新宿のウェルネスコンサルティング株式会社(代表取締役:葵智恵子)は、昨年から取り組みを強化している蒸留事業の原料となる、北海道美瑛産のラベンダー資材の調達を2023年も行いました。
1)北海道美瑛町のラベンダー畑で資材調達
今回訪れた北海道美瑛町のラベンダー畑。こちらのオーナーの協力を得て、刈り取り後の廃棄される枝を譲り受けています。
ラベンダーは、翌年も生き生きとした株として生育させるために、刈り取り作業が必須で、花穂の廃材が出ます。そしてその廃材は、通常、燃やしてしまうそうです。
見頃を終えたとはいえ、まだ花穂がついており、しっかりと芳香もしているため、とてももったいない気がしてしまいます。というわけで、これらの捨てられるはずの廃材を活かした製品開発を去年から始めています。
ラベンダー畑のオーナーは、およそ20年前に北海道美瑛町を永住の地に決め、山をひとつ購入してラベンダーの生育を始められたそう。
「ラベンダーは実は低木で、いわば木だ。
一見頑丈そうに見える植物だが、しっかりと手入れしてやらねばならない。
特に気をつけるべきは、除草である。
株の中にも手を入れて、雑草を抜きとってやる。雑草が邪魔して株の中が蒸れると、花穂の付き方が違ったり、株が枯れてしまう事態にもなる。
風通しの良い場所、水はけが良い場所を好むので、美瑛のような丘陵地はラベンダーにとってはもってこいの環境だ。」
と話してくれました。
オーナーが北海道美瑛町という土地を選んだのは、美しい星空、静けさ、丘の景色の素晴らしさが決め手だったそう。そのような、のびのびとした大地で育ち、人の愛情をふんだんに受け取ったラベンダーを香りの再利用資源として譲り受けられることに感謝の念があふれます。
2)資材調達の大変さ
資材調達に選んだこの日は、全国的にも連続して猛暑日でした。
オーナーさんがラベンダーをチェーンソーで刈り取られた後、辺り一面に散らばった花穂を拾い上げてひたすらダンボールに詰めていきました。
それにしても、この日の正午頃の気温は、北海道といえども30度を超えていました。
ものの5分も経たぬうちに汗が吹き出します。
ネッククーラーを持ってきてよかった…。
「今年はいろいろあって、手入れもさほどできなかったから、今年は花が少ないんだけどね」
手をかけてあげないと花の付きが悪くなるなんて、面倒を見ないといけないという愛着がますます沸いてしまう。
見頃を終えたラベンダーとはいえ、刈り取った花穂が散らばるラベンダー畑には、天然のラベンダーの香りが充満していました。
時折ふく風が、これまた天然のディフューザーのように香りを広げてくれています。
刈り取られるラベンダーを見て、北海道の短い夏の終わりを実感するひと時でした。
3)捨てられるはずのラベンダーを蒸留して製品開発
今回は、2023年の北海道ラベンダー廃材調達についてレポートしました。
調達した原料は当社の自社ラボにて手作業で下処理を丁寧に行い、精油とフローラルウォーターを抽出する蒸留作業を行っています。
北海道美瑛町は、東京からだと飛行機や電車を乗り継いで5時間ほどかかります。
ラベンダーには「優美」、「感謝」、「承認」、「繊細」、「気品」、「沈黙」、「疑惑」など、実に沢山の花言葉があります。
ラベンダー畑を直接鑑賞することが難しくとも、AOI’s AROMAが抽出に携わった精油やフローラルウォーターをお手に取られた際、植物が育った環境をまるごと感じられるような、香りのお届けができれば嬉しい限りです。