精油辞典:ローズ

ローズ
名前ローズ
学名Rosa centifolia/Rosa damascena
科名バラ科
抽出部位
抽出方法水蒸気蒸留法(ローズ・オットー)
アンフルラージュ法・有機溶剤法(溶剤抽出法)(ローズ・アブソリュート)
香り甘く甘美、フローラルな香り(ローズ・オットー)
オットーよりさらに甘く、生のバラを思わせる香り(ローズ・アブソリュート)
主な成分モノテルペンアルコール類、オキサイド類
目次

ローズの歴史とエピソード

エレガントで素晴らしい香りと希少性から「香りの女王」と呼ばれています。
ローズ・アブソリュートの精油は黄色い色をしていますが、ローズ・オットーは無色です。
(ローズの色素の成分は分子が大きいため、水蒸気蒸留法では抽出することができません。)
蕾のときのほうが精油が多く採れるので、早朝花が開く前に収穫します。精油1滴には約60~200個のバラが必要です。
十字軍の遠征により、東方からヨーロッパに伝わりました。
古代エジプトでは、ローズが聖なる花として崇拝され、美容や宗教の儀式に使用されました。古代ギリシャやローマでも、ローズは愛と美の象徴として高く評価されました。
中世ヨーロッパでは、ローズの花は宗教的な儀式や医薬品としても使用されました。
近代では、ローズの栽培技術が発展し、さまざまな品種が育成されました。また、ローズのエッセンシャルオイルが抽出され、香水や化粧品の原料として広く利用されるようになりました。
第二次世界大戦のとき、ビタミン不足にはローズヒップ(バラの実)が代用されました。

心への効果

ローズ精油は、その甘い香りがリラックスを促進し、ストレスや緊張を和らげるのに役立ちます。心を落ち着かせ、リフレッシュさせることができます。
またローズ精油は心を癒すとされ、心の傷やトラウマを癒すのに役立つと信じられています。その芳香は、安らぎと穏やかさをもたらし、心の内側から癒しをもたらすと考えられています。
自己受容感情や愛情を高める助けとなるとも考えられています。自己愛や他者への思いやりを育むのに役立ちます。

期待効果
  • 抗菌作用(細菌の成長や増殖を抑制する作用)
  • 芳香効果(人々の感情や身体的な状態に与える作用)
  • 心を明るくする作用(緊張、ストレスを和らげ、高揚させる作用)
  • 心を癒す作用(心を落ち着かせ、肯定的な感情にさせる作用)
  • 催淫作用(性的興奮や性欲を促進する作用)
  • 鎮静作用(精神的な興奮や不安、緊張を和らげ、身体や精神の状態をリラックスさせる作用)

身体への効果

多くの女性が好む香りで、婦人科系にトラブルのある人は特に好む香りです。
体液の流動性を高めてくれます。肝臓や脾臓にも働きかけるので、血液、リンパ液もきれいにしてくれます。
ホルモンバランスを整えてくれるため、生殖器へ効果があります。(子宮の強壮、月経過多、月経不順、不妊症など)また男性の不妊にも役立ちます。
皮膚への作用は、保湿効果があり、乾燥した肌を柔らかくし、保護します。

期待効果
  • 抗菌作用(細菌の成長や増殖を抑制する作用)
  • 芳香効果(人々の感情や身体的な状態に与える作用)
  • ホルモンバランス調整作用(ホルモンの分泌や代謝を調整し、適切なバランスを維持する作用)
  • 循環器・消化器強壮作用(臓器のはたらきを増強する作用)
  • 殺菌・消毒作用(細菌や真菌の成長を抑制し、その増殖を防ぎ除去する作用)
  • 利尿作用(体内の余分な水分や塩分を排泄するための作用)
  • 収斂作用(組織や血管を収縮する作用)
  • 皮膚保護作用(毛細血管の弾力を増し、肌を強壮にする作用)
  • 瘢痕形成作用(組織が傷ついたり損傷を受けたりした際に、傷跡や瘢痕が形成される作用)

環境への効果

ローズには抗菌作用があると言われていますが、それは他の一般的な抗菌剤と比較して効果が高いとは言えません。ローズの抗菌作用は主に抗菌性のある成分を含むことによるもので、特にローズ精油に含まれる成分には抗菌活性がありますが、一般的な抗菌剤と比較してその効果は弱い場合があります。
ローズの香りは心をリフレッシュさせ、リラックスさせる働きがあります。そのため、ストレスや緊張が原因で体臭が発生する場合には、ローズの香りを楽しみながらリラックスすることで、体臭の改善につながる可能性があります。

期待効果
  • 抗菌作用(細菌の成長や増殖を抑制する作用)
  • 芳香効果(人々の感情や身体的な状態に与える作用)

おすすめの空間・店舗

ローズ精油の魅惑的な香りは、様々な空間で心地よい雰囲気を創出することができます。

アパレル

ローズ精油の香りは、ブティックやファッション小売店でのショッピング体験を豊かにします。この香りは、ショップの内装と調和し、高級感や洗練された雰囲気を演出します。主要成分であるゲラニオールとシトロネロールは、抗菌作用と心を穏やかにする効果を持ち、ショッピング中の顧客にリラックスした体験を提供します。また、ローズ精油の香りは、顧客が感じる店舗の印象を向上させ、快適で心地よい買い物環境を作り出します。

ラウンジ

ローズ精油の香りは、高級レストランやカフェの雰囲気を一層魅力的にします。食事やコーヒーブレイクの際、この香りは食欲を刺激し、楽しい食事の雰囲気を演出します。エステルとフェノール類を含む成分は、リラックス効果があり、顧客がリラックスして食事を楽しむのに役立ちます。特に、デートや記念日のディナーなど、特別な機会にぴったりの雰囲気を作り出すことができます。

ブライダルサロンや結婚式場

ローズ精油の優雅でロマンチックな香りは、ブライダルサロンや結婚式場に最適です。結婚式の準備中のカップルやゲストにリラックスした気分を提供し、特別な日の雰囲気を高めます。ローズ精油の主要成分であるシトロネロールとゲラニオールは、その抗ストレス効果で神経を落ち着かせ、心を穏やかにします。さらに、ローズ精油の香りは愛と美の象徴として受け入れられており、ブライダルサロンや結婚式場の豪華な装飾と相まって、感動的な雰囲気を創り出すことができます。

ローズがブレンドされたオイル

AOI’S AROMAでは、天然100%エッセンシャルオイルを扱っております。

国際アロマセラピスト資格を持ったアロマのプロが選定したエッセンシャルオイルを、ぜひ空間デザインにご活用ください。

本記事の監修者

ウェルネスコンサルティング株式会社
代表取締役 葵 智恵子

葵 智恵子
葵 智恵子 保有資格

ホテル、車ショールーム、クリニックをはじめ全国200ヶ所以上で香り空間デザインを実施

アロマの資格として、英国IFA認定国際アロマセラピストという、英国では看護師と同等の医療従事者として扱われる資格を取得。アロマ検定本『アロマ物語』監修。

アロマ空間デザイナー養成のためのアロマ空間デザインスクールを経営しており、全国から法人・個人の受講者が集まっている。

【保有資格】

  • 英国IFA(国際アロマセラピスト連盟)認定 国際アロマセラピスト
  • (公社)AEAJ認定 アロマセラピスト
  • (公社)AEAJ認定 アロマテラピーインストラクター
  • 日本フレグランス協会認定 フレグランスセールススペシャリスト
  • フランス調香師学校Grasse Institute of Perfumery Natural Fragrances Stage修了 Diploma取得
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