精油辞典：シダーウッド

シダーウッドの歴史

シダーウッドと呼ばれる精油には、Juniperus virginiana（バージニアン／ヒノキ科）とCedrus atlantica（アトラス／マツ科）があります。植物の種類が違うため、全く別の精油です。

シダーウッド（バージニアン）は、和名を「エンピツビャクシン」といい、鉛筆の材料として使われています。
防虫作用が高く、建築材や家具の材料にもなっています。

シダーウッド精油は、古くから様々な文化で使用されてきました。歴史的には、エジプトやインドなどの古代文明では、香り付けや儀式的な用途に利用されていました。
シダーウッドの香りは精神的な浄化や安定、そして精神的な洞察を促すと信じられていました。そのため、ヨガや瞑想の場でよく利用されていたり、古代の宗教的な儀式や儀礼でも重要な役割を果たしてきました。

現代でも、シダーウッド精油はアロマセラピーの分野で広く使用されており、ストレスや不安の軽減、リラックス効果、集中力の向上などの目的で利用されています。その歴史的な背景と香りの特性から、シダーウッド精油は多くの人々に愛されています。

シダーウッドの効果効能

心への効果

香りは、心を落ち着かせ、安定させる効果があるとされ、瞑想やリラックスした状態に入るのを助けると考えられています。また、この香りは自然の中での散策や森林浴を思わせ、心地よい気分をもたらすことがあります。

身体への効果

木は長い年月をかけて大きくなるからでしょうか、木から採る精油はどちらかというと急性疾患より慢性疾患に効果を発揮します。体液の流れを作る、殺菌作用（呼吸器と泌尿器に作用）、ホメオスタシス（生体の恒常性のことで、気候など外部環境の変化に応じて血圧など体内環境を一定に保とうとする機能）を整える作用があります。

環境への効果

シダーウッドに含まれる「シダールシトール」はシダーウッドの特徴的な香りを持ち、同時に抗菌作用もあります。カビやカビの発生を防ぎ、衣類や保管品を清潔に保つのに役立ちます。
シダーウッドの香りは人にはほとんど感じられず、しかし害虫にとっては嫌悪感を引き起こすことが知られています。そのため、自然な防虫剤として広く利用されています。シダーウッドチップやブロックをクローゼットや押し入れ、収納ボックスに入れると効果的です。

おすすめの空間・店舗

ホテル・旅館

シダーウッドの香りは、ホテルのロビーや客室に暖かく居心地の良い雰囲気を作り出すのに最適です。この香りは、ゲストに安心感を与え、滞在をより心地よいものにします。特に、自然に囲まれたリゾートやエコフレンドリーなホテルでの使用がお勧めです。

店舗

シダーウッドの香りは、アパレルや小売店でのショッピング体験を豊かにします。店内の雰囲気をエレガントで洗練されたものに変え、顧客がリラックスして買い物を楽しむことを助けます。
特に、男性向けのアパレル店、本屋、またはアンティークショップなどで効果的です。

オフィス空間

シダーウッドの香りは、オフィスや共同作業スペースで集中力を高め、リラクゼーションを促進します。この香りは、働く環境に落ち着きをもたらし、ストレスや緊張を和らげるのに役立ちます。また、シダーウッドの香りが漂う空間は、クリエイティブな思考を刺激し、生産性を向上させる効果があります。

シダーウッドがブレンドされたオイル

国際アロマセラピスト資格を持ったアロマのプロが選定したエッセンシャルオイルを、ぜひ空間デザインにご活用ください。