香りには居心地がよい空間を作る働きがあるほか、ストレスを軽減して心を落ち着かせる作用もあります。忙しい日々を過ごすなかで、「心身が疲弊している」「リラックスできる時間を確保できない」という方は、アロマテラピーを通じて香りによって癒しを得ることが有効です。
この記事では、アロマテラピーで使用すると心が落ち着くおすすめの香りや香りによって心が落ち着く理由などを解説します。

【アロマテラピーで使用したい】心が落ち着く香り10選
アロマテラピーをする際に心が落ち着く香りを求める方は、下記の香りを選ぶことがおすすめです。
- ラベンダー
- ローズマリーカンファー
- カモミール
- ベルガモット
- ローズ
- イランイラン
- ジャスミン
- クラリセージ
- プチグレン
- ペパーミント
以下では、それぞれの香りの特徴を詳しく解説します。
ラベンダー

ラベンダーは、アロマテラピーにおける代表的な香りです。フローラルで爽やかな香りには強い鎮静効果があり、ストレスや不安を和らげるのに役立ちます。特に、忙しい日常で気分を落ち着かせる際に最適です。
睡眠を促す効果も期待できるため、ラベンダーの香りは寝つきが悪いときやリラックスしたい夜に活用することも有効です。
ローズマリーカンファー

ローズマリーカンファーは、清涼感のあるシャープな香りが特徴で、集中力を高めたいときにおすすめです。記憶力の向上や脳を活性化させる効果があり、仕事や勉強のパフォーマンスを高める働きを持ちます。
また、精神的な疲労感を軽減し、リフレッシュさせる作用も期待できるため、頭が重いと感じるときや気分をすっきりさせたいときにおすすめです。
カモミール

カモミールは、甘くフルーティーな香りで心を癒す効果が高いといった特徴があります。ヨーロッパ諸国で古くから取り入れられており、強い鎮静作用を持っていることから、緊張や不安を和らげたいときに役立ちます。
ほかにも、消化促進作用や抗炎症効果も期待できるため、心と体のバランスを整えたい方へ特におすすめの香りです。
ベルガモット

ベルガモットは、柑橘系の爽やかさとフローラルな甘さを兼ね備えた香りです。モノテルペン炭化水素が含まれており、気分を明るくする効果があります。鎮静作用も含まれていることから、ストレスや不安を軽減する働きも期待できます。
また、抗菌作用も有しているため、空間を清潔に保つ効果が得られる点も特徴の一つです。このような特徴からベルガモットは、リラックスしつつ、気分を高めたいときに最適な香りといえます。
ローズ

ローズは、「香りの女王」とも呼ばれる華やかで優雅な香りが特徴です。強いリラクゼーション効果があり、不安やストレスを和らげるだけでなく、心に幸福感をもたらします。特に、感情のバランスを整えたいときや気分をリフレッシュしたいシーンで活躍します。
ホルモンバランスを調整する効果も期待できるため、婦人科系のトラブルに悩む女性から好まれやすい香りです。
イランイラン

イランイランは、エキゾチックで甘い香りが特徴で、古代エジプトやローマ、ギリシア時代から親しまれています。心拍数を落ち着かせ、深いリラクゼーションを促す効果があります。
また、幸福感を高める効果もあり、疲れた心を癒すのに最適です。ホルモンバランスを整える作用も持っているため、イランイランはストレスや緊張からくる身体的な不調にも効果を発揮します。
ジャスミン

ジャスミンの香りは、甘さと華やかさを併せ持ち、エネルギーと幸福感を与える効果があります。落ち込んだ気分を明るくするだけでなく、自信を高める作用もあります。
ほかには、緊張をほぐし、心を穏やかにする効果があるため、リラックスしながら活力を得たいときに最適です。特に、ブライダルやホテルなどのおもてなしの場面で、優雅なシーンを演出するときに活躍します。
クラリセージ

クラリセージは、ハーブ調の深みのある香りで、心と体の緊張を和らげる効果があります。ホルモンバランスや自律神経を整え、不安やストレスを軽減する作用が期待できます。
特に、仕事中にリラックスしたいときや疲れた体を労わりたいときに取り入れると効果的です。鎮静作用も有していることから、頭痛や筋肉の緊張を和らげる際にも役立ちます。
プチグレイン

プチグレインは、ビターオレンジの枝葉から取れる柑橘系の爽やかな香りに加え、わずかにウッディな香りが感じられるバランスのよい香りが特徴です。気分を落ち着かせると同時に、集中力を高める作用があります。
また、精神的な緊張をほぐし、リラックスを促す効果も期待できるため、ストレスを緩和して仕事に集中したいときにおすすめです。
ペパーミント

ペパーミントは、すっきりとした清涼感のある香りが特徴で、心をリフレッシュする効果があります。主成分であるメントールが眠気を抑制する働きを持っており、集中力を高めたいときや気分をリセットしたい場面で活躍します。
また、ペパーミントには抗菌作用や消化促進効果もあるため、ペパーミントは心身の健康ケアに役立つ香りとして人気です。
香りによって心が落ち着く理由
香りによって心が落ち着く理由として、下記の4つが挙げられます。
- 精神安定作用があるため
- 自律神経安定作用があるため
- 抗うつ作用があるため
- 抗不安作用があるため
ここからは、香りによって心が落ち着く理由について解説します。
精神安定作用があるため
アロマには、精神を安定させる働きを持つ成分が含まれています。例えば、ラベンダーの香りに含まれる「リナロール」は、GABAA受容体の一つであるベンゾジアゼピン結合部位に作用し、GABAの働きを増強することで抗不安効果をもたらします。ベンゾジアゼピン結合部位は「リラックススイッチ」のようなもので、「リラックス成分(GABA)」の効果を強くするスイッチが入るイメージです。
また、ローズの香りに含まれる「フェニルエチルアルコール」 も、心を落ち着かせる効果を持つ成分です。心の緊張を取り除けることから、精神的な安定をサポートできます。これらの成分を持つアロマを日中に使用すれば仕事によるストレスを緩和、夜間に取り入れれば良質な睡眠をとるきっかけづくりができます。

自律神経安定作用があるため
自律神経は、交感神経(活動時に優位)と副交感神経(リラックス時に優位)のバランスを取ることで、体の機能を調整しています。ストレスがかかると交感神経が過剰に活性化し、心拍数や血圧が上昇することがあります。
交感神経が優位な時は、ベルガモットやクラリセージに含まれる「酢酸リナリル」 が有効です。副交感神経を優位にする作用があり、心拍数を落ち着かせ血圧を下げることによってリラックス効果を促します。
反対に、副交感神経が優位な時は、ペパーミントに含まれる「メントール」 が自律神経のバランスをとるサポートをします。交感神経を刺激し、血流を促進しながら脳の覚醒を助けるため、集中力を高める効果が期待できます。
自身の状態に合わせて適切なアロマを選ぶことで、自律神経のバランスを整えやすくなり、心身の安定につながります。
抗うつ作用があるため
気分が落ち込みがちなときに役立つ香りとして、イランイランやジャスミン が挙げられます。これらの香りには、脳内の幸福ホルモンと呼ばれる 「セロトニン」や「ドーパミン」 の分泌を促進する作用があることが知られています。
例えば、イランイランには「β-カリオフィレン」という成分が含まれており、ホルモンバランスの乱れによる症状を緩和する効果が期待できます。
ジャスミンに含まれる「酢酸ベンジル」は、エンドルフィンの分泌を高め、気分を高揚させる働きを持つ成分です。多幸感をもたらすだけでなく、緊張を緩和したりホルモンバランスを調整する作用もあります。
日々のストレスや気分の落ち込みを感じたときに、これらの香りを取り入れることで、前向きな気持ちを取り戻しやすくなります。
これらの香りは、脳内のセロトニンやドーパミンの分泌を促進し、感情を前向きに整えます。日々の生活で気分が沈みがちなシーンやストレスがたまったときに、取り入れると前向きな気持ちで物事を捉えられるでしょう。

抗不安作用があるため
アロマの香りには、抗不安作用を持つものも多くあります。例えば、カモミールやベルガモットの香りは、不安感を和らげ、心の緊張をほぐす効果があることで知られています。
ベルガモットに含まれる「リナロール」や「酢酸リナリル」 には、抗不安作用があることが科学的に確認されています。これらの成分は、脳のGABA受容体を活性化し、神経の過剰な興奮を抑えることでリラックスを促します。
また、カモミールに含まれる「アズレン誘導体」 は、ストレス反応を抑える作用を持ち、不安感の軽減に役立ちます。仕事で緊張を感じる場面では、これらの香りを取り入れることで、落ち着いて物事に取り組みやすくなるでしょう。
仕事であれば気持ちを引き締めるときにこれらの香りを使えば、プレゼンや商談に落ち着いて臨めるでしょう。
自宅やオフィスでアロマテラピーをするなら「ネブライザー式・圧縮空気式」のディフューザーがおすすめ
自宅やオフィスでアロマテラピーをする際は、ネブライザー式・圧縮空気式のディフューザーを使用することがおすすめです。
ネブライザー式・圧縮空気式のディフューザーは、圧縮した空気を使ってアロマを粒子化し、部屋全体に広げられるタイプの機械です。水や熱を使わずに香りを広げられるため、アロマを純粋な状態で楽しめるといったメリットがあります。
例えば、当社のArocute® アロマディフューザーは上記の特徴に該当するディフューザーです。静音タイプでコンパクトなサイズのため、寝室や会議室などに設置しやすいといった特徴があります。

まとめ
ひと口に香りといっても、使用する香りに含まれる成分によって得られる効果は異なります。そのため、原因をもとに香りを選ぶと、ストレス緩和やリラックスしやすくなります。
例えば、トラブルが発生して気持ちを切り替えたいときはラベンダーやローズ、忙しいなかでほっと一息つきたいときは、ベルガモットやクラリセージ、ペパーミントなどを選ぶとよいでしょう。
自宅やオフィスなどに香りを広げたい場合は、アロマを純粋な状態で楽しめるネブライザー式・圧縮空気式のディフューザーを選ぶことがおすすめです。