「お客様に非日常感をより感じてもらいたい」
「高級感を出すためにアロマの活用方法を知りたい」
このようなご相談を経営者の方から多くいただいています。
香りは記憶に残りやすいため、アロマによる空間演出によってお客様にポジティブな印象を与えるだけでなく、また訪れたいとお客様に覚えてもらうためにも有効なアプローチです。
今回は、高級感を出すためにアロマを使った空間演出をするメリットについて解説します。また、おすすめの香りもご紹介するのでぜひ参考にしてください。
アロマによる空間演出を、アロマ空間デザインと呼びます。近年では、香りを使ったマーケティングが注目されています。
高級感を演出するためにアロマを使う理由
香りはお客様に与える印象を大きく左右するため、アロマ空間デザインを活用することにより、理想的な空間を演出することが可能です。
嗅覚は、五感の中でも特に感情や記憶に直結している感覚です。
例えば、高級ホテルやリゾート地で感じた香りを再び嗅ぐと、その場所でのリラックスした時間や贅沢な経験が脳に蘇りやすくなります。
これは、香りが嗅覚を通じて脳に届くと、感情や記憶を司る「海馬」や「扁桃体」といった部分が刺激され、関連する感情や記憶を呼び起こすためです。
さらに、脳は記憶した上質な香りと高級感のある空間の印象を結びつけるため、その記憶をもとにアロマによって演出された空間全体を、高級感あふれるものとして認識されます。
香りの効果については多くの科学的研究が行われており、最近ではその効果を活用した香りマーケティングが注目されています。
アロマで店舗に高級感を演出するメリット
非日常感を出せる→他店との差別化に
アロマには王室や高級ホテルで利用されるものもあり、上質な雰囲気を作り出す欠かせないアイテムです。
空間全体を華やかで贅沢な香りや、清々しい森林浴を思わせる香りで満たすと、より一層特別な場所として感じられるでしょう。
これらの香りは、その人が普段触れない新しい感覚を引き出し、空間が非日常的で特別な体験を提供する場所に変わるため、差別化が図れます。
例えば、リゾート地の香りを漂わせれば、都会の喧騒から離れたリラックスした雰囲気を演出できます。
香りには感情や雰囲気をコントロールする力があり、高級感のある精油は空間に特別感を醸し出します。
滞在時間が長くなる→売上UPに貢献
香りが快適で心地よいものであれば、リラックスや安心感が得られ、その結果、滞在を楽しむ時間が延びる傾向があります。滞在時間が延びることにより、売上も上がりやすくます。
香りは脳の感情を司る部分、特に扁桃体や海馬に直接作用します。
例えば、ラベンダーやバニラの香りはリラックス効果があり、心身の緊張を和らげるため、長時間の滞在が促進されることが研究で示されています。
香りが空間の雰囲気を高級感のあるものに変えると、その空間自体がより魅力的に感じられるため、居心地がよくなります。
また高級ホテルやラウンジでは、シダーウッドやサンダルウッドのような深みのある香りを使うことが多いです。
香りと脳が結びつき覚えやすくなる→ファン獲得
アロマで高級感のある空間演出をすると、その場の雰囲気がお客様の記憶に深く刻まれます。
香りを嗅ぐことで、過去の出来事が鮮やかに蘇るという経験は「プルースト効果」として知られていますが、これは嗅覚が他の感覚とは異なり、感情や記憶を司る大脳辺縁系に直接届くためです。
香りマーケティング、プルースト効果についての詳細はこちらをご覧ください。
この独自の経路により香りは特に強く記憶に結びつき、空間に漂うアロマがその場所の印象を一層強くします。
結果、お客様の心に深く残り、リピート率につながります。
思い出す度に接点が増える→リピート率向上
香りを通じてお客様との接点が増える理由は、香りが特定の場所や体験を思い出すたびに、その記憶が再び蘇るからです。
接触回数が増えることで、対象者や対象物に対して次第に警戒心が薄れて、好意を抱くという効果は「単純接触効果(ザイアンスの法則)」と呼ばれています。
香りをきっかけに何度もその記憶が蘇ることで接点が増え、相手に好印象を与えやすくなるメリットがあります。
また、香りに触れふと思い出してまた行きたくなるといった、リピート率向上につながります。
高級感を出すアロマ空間デザインでおすすめの香り3選
ゴールデンサンセット
心を弾ませる満開の花園を思わせるフローラルな香りと、金色の柔らかな光が差し込むような温もりある香り。
木の香りをベースに、オレンジとラベンダーがアクセントを加え、カモミールのハーブがリラックスできる空間を演出します。
グレープフルーツブラスト
爽やかなグレープフルーツに、フリージアやイリスなどの花々をたっぷりと組み合わせた、フレッシュさの中に甘くピュアな優しさを感じさせる香りです。
華やかで瑞々しい香りが、空間を明るくハッピーな雰囲気に包み込みます。
ローズガーデン
幸福感に満ちた、まるで大きなバラの花束を抱えているかのような華やかな香りが広がります。
ローズペタル、ゼラニウム、クローブ、ローズグラスといった甘さのある香りがブレンドされています。
高級感をイメージしたアロマ空間デザインの導入事例
高級感をイメージしたアロマ空間デザインの導入事例をご紹介します。
当社はAir/Aromaの正規代理店として、世界中から集めた最高品質のフレグランスのみを使用し、たとえ僅かであっても質の低いケミカルな香りに妥協することなく、安定した魅力的な香りを提供することにこだわっております。
- DOT・TAILOR様(オーダーメイドスーツ店)
イメージカラーはマホガニー、チャコールブラウン、インテリアは、19世紀ヨーロッパ、アンピール様式。
このようなイメージを総合して、品格、伝統、渋さ、重厚感、大人の男性の色気を感じさせる香りにしました。ジュニパーやサイプレス、イランイラン、ローズウッド等を調合し、いくつかテストブレンドを作った中で、今回の香りに決定。
緊迫感のあるお仕事をされている紳士の方々が一息つける空間に、という気持ちをこめて、「精神力の素」という語源を持つ、瞑想の助けにも役立つシダーウッドも用いました。甘く渋いウッディ系。
- ホテル・ヘリテイジ飯能様
西武池袋線飯能駅北口徒歩0分の便利な場所にあるホテル様。「煌めき未来パーティ」という婚活パーティーにてアロマ空間デザインをいたしました。
恋愛モードのスイッチがONになるよう、照明と音楽と香りのトータル演出でした。
- プログリット(PROGRIT)様(英語コーチングスクール)
プログリット様は、ビジネス英語を徹底的に身につけるために専属のコンサルタントがコーチング&サポートするスクール。その環境に相応しく、洗練された空間でお客様をお迎えされています。
香りのキーワードは、特別感・エレガント・知性的・エネルギッシュ・紳士的。既存の生徒様のほか、説明会や新しくお越しになった方々にも居心地のよい気持ちになっていただきたいということでのご依頼でした。
香りは、ローズやジャスミン、ムスクなどのブレンド。高級感のあるいい香り、とご好評いただいています。
アロマ空間デザインにおけるよくあるご質問
アロマ空間デザインを導入する際によくある質問に関してお答えします。
服に匂いがついたりしませんか?
基本的に通常は服に匂いが強く残ることはあまりありません。
アロマは植物からとれた天然香料のため、合成香料の香水ほどはベタっと長く鼻に残ることはありません。
ディフューザーは空間全体に香りを広げるためのもので、服に直接付着するほど濃い香りではないことが多いです。
もし香りがついてしまう場合は、ディフューザーの置き場所や香りの濃度を調整すると良いでしょう。
当社では、空間の広さや使用目的に応じて、適切なディフューザーを提案し、香りの濃度や拡散スピードも最適に調整いたします。
香水の匂いがあってもアロマの香りは感じられますか?
業務用アロマディフューザーを使用しても、香水の匂いがあるとアロマの香りが感じにくくなる場合があります。
合成の香料のものを置いていると、そのキツくて強いにおいが、せっかくのアロマ空間を台無しにしてしまいます。
ですので、アロマ空間デザインをする場合は、他の合成香料のリードディフューザーやお香などは下げていただくことを勧めています。
ただし、業務用アロマディフューザーは広い空間に均一に香りを拡散する性能が高いため、香水の香りがそれほど強くない場合や、空間が広い場合は、アロマの香りも十分に感じられる可能性があります。
また、ディフューザーの設定を調整することで、アロマの強さを増すことも可能です。
空間全体を統一した香りにするためには経験や知識を必要としますので、プロのアドバイスを受けることをおすすめします。
まとめ
アロマで店舗に高級感を演出するのは、以下のようなメリットがあります。
- 非日常感を出せる
- 滞在時間が長くなる
- 香りと脳が結びつき覚えやすくなる
- 思い出す度に接点が増える
高級感を出すのにおすすめのアロマの、以下のとおりです。
- ゴールデンサンセット
- グレープフルーツブラスト
- ローズガーデン
非日常感の演出や、お客様の満足度向上においてアロマ空間デザインは非常に有効な手段です。
アロマ空間デザインをうまく活用して、訪れるお客様に特別なひとときをお届けしましょう。