最近、事務所や店舗でアロマを使って好印象を与え、特別なおもてなしの空間を作ろうとする動きが増加し、当社にもご相談が増えてきています。
けれどもいざ事務所や店舗を香らせようとすると、ディフューザーを置いてみたけれどきれいに香らない、置いてみたいけれど、どういうものをどこに置けばいいかわからない、と戸惑うことはないでしょうか。
この記事では、ディフューザーを置く際の注意事項や、最適な場所やおすすめの香りを紹介します。ディフューザーを自宅で楽しむ方はもちろん、店舗オーナーで香りを使ったブランディングに力を入れたい方も、ぜひ参考にしてください。
ディフューザーはどこに置くのが正しい?効果的な位置を紹介
ディフューザーは、次のような場所に置くと、効果を引き出しやすくなります。
【ディフューザーを置くことが向いている場所】
- 風通しがよい場所
- 風上、給気口の近く
香りの効果を引き出すためには、ディフューザーを風通しのよい場所へ置くことがおすすめです。空気が流れやすい風上に設置すれば、香りも広がりやすく、香害になることを防げます。
店舗であれば専門業者へ依頼し、空調ダクトに組み込む方法も有効です。
ディフューザーを使用したアロマによる空間演出を
アロマ空間デザインと呼びます。
ディフューザーを置くときに気をつけること
ディフューザーを人のすぐ近くに置くと香りを直接嗅いでしまいます。香りはディフューザーから直接でなく、空気中に漂った香りを楽しむのが正しいので、人のすぐ近くに置かないように注意しましょう。
自宅兼事務所や店舗の場合は、香らせ方を間違えてしまうと、居心地が悪いと思わせてしまいディスブランディングにつながる恐れもあります。
ディフューザーを置く位置には注意を払い、誰もが快適に感じられる空間づくりを意識することが重要です。
ディフューザーを置いてはいけない場所
下記の場所には、ディフューザーを置かないようにしてください。
【ディフューザーを置いてはいけない場所】
- 直射日光が当たる場所
- 壁や家具などと接触する場所
- 排気口に近い場所
- 高温多湿な場所
上記に該当する場所へディフューザーを置くと、香りが持つ本来の力を発揮できません。ここからは、なぜ置いてはいけないのかについて詳しく解説します。
直射日光が当たる場所
直射日光が当たる場所には、ディフューザーを置かないようにしてください。アロマオイルは、植物から抽出した油で熱に弱いといった特徴があり、熱を持つと劣化が早まります。
香りの質が変化し、不快な匂いに変わると、結果的にアロマ空間デザインの効果が損なわれることになります。その上、劣化したオイルは、変色し、粘性が高くなります。この状態でディフューザーを使用すると、拡散能力が低下したり、オイルがディフューザー内部のパーツを詰まらせて、機器の性能が悪化したり、故障の原因となることもあります。
壁や家具などと接触する場所
壁や家具などと接触する場所にも、ディフューザーを置かないことが大切です。特に、木製の壁や家具は油を吸いやすい性質があるため、アロマオイルが原因でシミができる可能性があります。
ほかにも、壁の塗料やプラスチック類でできた家具は、アロマで溶ける恐れがあります。壁や家具とディフューザーは最低でも10cmは離れた場所に置きましょう。
排気口に近い場所
排気口のすぐ近くにディフューザーを置くことも、おすすめできません。排気に乗って香りが外部へ出て行ってしまい、部屋全体に香りが広がりません。
部屋の香りを均一にするためには、給気口やエアコン、送風機などの風が出る場所にディフューザーを設置することが大切です。風上であれば、風の力によって香りを部屋全体に届けられます。
高温多湿な場所
高温多湿な場所も、ディフューザーを置く場所として適していません。家やオフィスでは高温多湿な場所で香らせることはほとんどないかと思いますが、スパやサウナや浴場施設の場合は注意が必要です。
アロマオイルは、植物由来の成分でできています。高温多湿な場所にディフューザーを置くと、オイルの成分の酸化を早めることが避けられません。酸化したアロマオイルは、香りが変化するほか、体に悪影響を及ぼす恐れがあるため、熱や湿気がある場所にディフューザーは設置しないようにしてください。
当社では、サウナや岩盤浴のような高温多湿で香らせるのが難しい空間も、別の部屋にディフューザーを置いてそこからチューブを通して香らせるという施工もしております。高温多湿な空間を香らせるには工夫が必要ですので、その場合はご相談ください。
【場所別】ディフューザーを置くおすすめの場所とおすすめの香り
ここからは、ディフューザーを置くおすすめの場所と、おすすめの香りについて詳しく解説します。
フロア・待合室(リビング)
フロア・待合室(リビング)では、顧客や訪問者が緊張せずに快適に過ごすことが重要です。香りがあることで、心が落ち着き、よりリラックスした気持ちで待つことができます。
また、フロアや待合室に香りが漂うことで、訪問者に快適で歓迎されているという印象を与えます。これは、家族や友人を迎える場面でも、顧客を迎えるビジネスシーンでも重要です。
そのため、香りは、好みが分かれにくいものを選ぶことが重要です。
当社で扱っているものの中では、テヴェールオリエンタルは一流ホテルでも採用される香りで、おもてなしをする場面で効果を発揮します。
イベント企画・制作・運営などを中心に手がける、株式会社ホットスケープ様のアロマ空間デザインをサポートしたときには、テヴェールオリエンタルを活用し、オンオフの切り替えができる空間づくりに貢献しました。来訪者の皆様からも好評で、人が集まりたくなる空間になっています。
会議室・施術室(書斎・寝室)
会議室・施術室(書斎・寝室)は、心を落ち着けることが求められる空間であり、適切な香りがあることで、快適な環境を提供する助けとなります。
ただし、静かに過ごす場所では香りが強く感じられやすいため、ディフューザーは、人が座ったり横になったりする場所から少し離れた場所に置きましょう。
会議室・施術室(書斎・寝室)には、気持ちを落ち着かせる効果を持つ香りがおすすめです。例えば、レッドウッドはフローラル調の香りで、「集中力を上げたい」「気持ちをリラックスさせたい」といった場面で役立ちます。
実際に当社が北参道歯科・矯正歯科様のアロマ空間デザインに携わった際には、レッドウッドを活用し、歯科医と患者さんの両方が治療に集中できる環境を提供しました。
エントランス(玄関)
エントランス(玄関)は訪問者が最初に接する場所であり、その空間の第一印象を決めます。香りがあることで良い第一印象を与え、歓迎されている感じを演出し、帰宅時にも心地よい気分にさせてくれます。
エントランス(玄関)にディフューザーを置く場合、使用する香りは、消臭効果の高いものや、華やかで高級感があるものなどを選ぶとよいでしょう。
当社がアロマ空間デザインサービスを提供したエミルデンタルクリニック芝様では、センチャアドアという煎茶をイメージした香りを採用しました。一歩入店した時の第一印象は歯医者さん特有の香りでなく、安らぎを与える香りになっています。
廊下
廊下は、人が通過する際にで香りを持ち運ぶため、香りを自然に広範囲に広げるのに効果的な場所です。
ただしディフューザーを廊下に置く際は、動線の邪魔にならないように気をつけましょう。
廊下は訪れた方のすべてが通る場所であることから、万人受けしやすい香りが人気です。例えば、センチャは、緑茶にインスパイアされた香りで、日本人に広く受け入れられやすいといった特徴があります。
アロマ空間デザインで携わったプログリット様の廊下では、センチャを活用して心地よい空間を演出しております。プログリット様からは、「高級感のある香りでお客様をお出迎えできている」と評判をいただいています。
トイレ(お手洗い、パウダールーム)
トイレ(お手洗い、パウダールーム)は特に不快な臭いが発生しやすい場所であり、香りがあることでそのような臭いを和らげ、清潔で心地よい空間を作り出すことができます。また、心地よい香りが漂うことで、利用者にとって快適な環境を提供し、トイレに入る際の心理的な抵抗感を減らす効果も期待できます。
トイレにディフューザーを置く場合は、水がかからないよう注意しましょう。リードディフューザー式のものを置いているのをよく見かけますが、液体の香りが強いものや香水っぽい香りが多く、トイレの臭いと混ざって不快になることがあります。また、閉じた空間で強い合成の香りを嗅ぐと息苦しく感じることもあるため、お手洗いにはリードディフューザー方式はおすすめしません。
トイレは清潔感を出せる香りが適しており、ユーカリやミントなどのアロマを選ぶとよいでしょう。当社が扱っているものの中では、フレッシュユーカリやピュアペパーミントは、爽快感と透明感を備えた香りで、空間を浄化したい時に最適です。
アロマ空間デザインでピュアペパーミントを使用したステップゴルフ株式会社様では、訪れた方に清潔感や好印象を与えており、深呼吸したくなる空間に仕上がっています。
まとめ
このブログでは、ディフューザーを置く正しい場所や注意点、置いてはいけない場所について詳しく解説してきました。
ディフューザーは、置き方を変えるだけで香りやすくなったり、効果を最大限に引き出せたりします。置き場所に迷う方は、風通しがよい風上となる場所へディフューザーを設置することがおすすめです。
一方で、ディフューザーを置く際は、直射日光が当たる場所や壁や家具に接触する場所は避けましょう。
適切な場所にディフューザーを置くことで、空間全体の雰囲気を心地よく演出し、訪問者や自分自身のリラックスを促進できます。
快適で香り豊かな空間づくりを目指したい方は、ぜひこのブログを参考に、理想の香り空間を作り上げてみてください。