商業空間におすすめな業務用アロマディフューザーとは?選び方の5つのポイント

業務用アロマディフューザーって家庭用とどう違うの?」
「オフィスや店舗にディフューザーを置きたいけど、何を選んだら良いのかわからない」

アロマディフューザーのなかでも、商業空間に対応した業務用のアロマディフューザーがあるのはご存じでしょうか。

業務用アロマディフューザーは、強力な空調や広い空間でも十分に香りが拡散できる性能を持っており、店舗やオフィスでの利用が増えています。

今回は、業務用アロマディフューザーの解説と選び方の4つのポイントをご紹介します。

目次

業務用アロマディフューザーとは

業務用アロマディフューザーとは、商業施設やオフィスなどの広い空間で使用される高性能な香り拡散装置です。

これらのディフューザーは、空間全体に均一に香りを行き渡らせるために設計されています。

通常、業務用アロマディフューザーは電源を利用して動作し、精密なタイマー機能や自動調整機能を備えているため、長時間安定して香りを提供できるのが特徴です。

このように、業務用アロマディフューザーは香りによる空間演出を通じて、様々なビジネスシーンにおいて付加価値を提供する重要な役割を果たしています。

業務用アロマディフューザーには主に以下のようなタイプがあります。

  • 気化式
  • 超音波式
  • ネブライザー式
  • コンプレッサー式

業務用アロマディフューザーは、メーカーごとの独自技術も発展しており、様々なタイプのものがあります。当社でもオリジナル製品を扱っておりますが、今回は一般的なタイプをご紹介します。

気化式

気化式とは、アロマを垂らしたり、何かに吸わせたものを通して、自然にオイルを蒸発させる方式です。

当然ながらそれだけでは香りが広がらないため、風を送って香りの拡散をサポートするもの(送風式)もあります。

機械自体に大きなパワーを使わないので、静かでオイルの減りは少ない代わりに、ほとんど香りは拡がりません。

結果、香りの強さに頼ることになり、合成の強い香りのものが使われることが多いです。

目安として3平米(0.9坪)くらいの空間を香らせるのには使えますが、パッドに染み込ませたオイルがすぐ酸化したり劣化したりして、いつの間にかあまり香らないということもよくあります。

基本的に何かにオイルを含ませて香らせるので、ブレンドされたオイルの中でも揮発しやすいオイルから先に飛んでしまいます。
つまりせっかくブレンドされているのに、香りやすいものばかりが香って、ブレンドオイルそのものの香りが均等に噴霧されないという欠点があります。

超音波式

静かな運転音と自然な香りが特徴です。価格が安いというメリットがあります。

超音波式業務用アロマディフューザーは、超音波振動でアロマをミスト状にして空気中に拡散させる方式です。

エネルギー効率が高く、メンテナンスが簡単で、静かな環境に適しています。

水と一緒に使うことも可能なものもありますが、水と一緒に使うのはオススメしません。たいていの場合、雑菌混入やカビなどが起こり、カビを拡散させるという大変不衛生な状態になっています。

また、広範囲での使用には複数のディフューザーが必要になることがあります。

香り方が弱く、やはり5平米(1.5坪)くらいの空間向きのため、小規模空間やお手洗いなどの空間によいでしょう。

ネブライザー式

ネブライザー式の特徴は、香りの拡散力が比較的高い点です。

高圧の空気や電動ポンプを使用してエッセンシャルオイルを微細な粒子に分解し、加熱せずに空気中に拡散させるため、香りの成分が破壊されず純粋な香りを提供できます。

また、加熱も加湿もしないため比較的安全です。メンテナンスの手間も少なめです。

少量のオイルで広い空間に香りを持続的に行き渡らせることができます。

コンプレッサー式

コンプレッサー式業務用アロマディフューザーは、コンプレッサーを使用してアロマを微細なミスト状にし、広い空間に均一に拡散させる方式です。

非常に高い拡散力があり、ショッピングモールや空港ラウンジなどの広い空間で効果的に香りを広げることができます。

空調システムに組み込むことも可能です。

アロマの粒子が細かく、持続的な香りを提供し、アロマの濃度や噴霧の強さを調整できる柔軟性もあります。

目詰まりを防ぐための定期的なメンテナンスが必要ですが、最近ではそれも必要ないものも増えてきています。

当社が扱っているのはこちらのタイプです。アロマ空間デザインの先駆けであるエアアロマ社の、世界で初めて開発されたコールドエアディフュージョンという特許を取っているディフューザーです。

商業空間で業務用ディフューザーの導入が増えている

近年、商業空間ではアロマを使った香りマーケティングと呼ばれる、心地よい香りを通じて顧客のリラックスや購買意欲を高める効果を狙った手法が取り入れられています。

なかでも、アロマを使った空間全体を設計するアロマ空間デザインが注目されています。

例えば、ホテルのロビーでは高級感を演出するために香りが使用され、クリニックでは患者様のリラックスや緊張緩和のために香りの効果を活用しています。

他にもショールームやエステ、サロン美容院オフィスなど様々な空間で事例があります。

こうしたニーズに応えるため、当社では業務用アロマディフューザーや豊富な香りのラインナップを提供し、企業や店舗の空間を魅力的にデザインするサービスを展開しています。

業務用アロマディフューザー選びのポイント5つ

商業空間 アロマ

業務用アロマディフューザーは、商業空間やオフィス環境で効果的に香りを拡散させるために重要なツールです。

しかし、適切な製品を選ぶにはいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

一般的に、業務用アロマディフューザーのタイプ別の性能は、以下のとおりです。

気化式超音波式ネブライザー式コンプレッサー式
芳香範囲の広さ××
メンテナンスの手間×
濃度の調節幅××
タイマー機能×
音の静かさ

以下で業務用アロマディフューザーを選ぶ際に、注目すべき5つのポイントを解説します。

芳香範囲の広さ

業務用アロマディフューザーを選ぶ際、設置場所の広さに適した芳香範囲を考慮することが重要です。

  • 気化式ディフューザー
    芳香範囲は約3~5平米(0.9~1.5坪)ほどで小さなスペース向けなので、お手洗いやクローゼット、小さなオフィススペースに最適です。
  • 超音波式ディフューザー
    5~20平米(1.5坪~6坪)の中規模な空間に適しており、6人程度の会議室や中規模のリビングルーム、小さな店舗に向いています。
  • ネブライザー式ディフューザー
    約20~50平米(6坪~15坪)の広いスペースに適しており、大規模な会議室やオフィススペース、ロビーで効果を発揮します。
  • コンプレッサー式ディフューザー
    50平米(15坪)以上の大型スペースに対応し、オフィスのエントランスやショールーム、大規模な店舗に最適です。

選定の際には、設置予定の空間サイズに対応する芳香範囲を持つモデルを選びましょう。

メンテナンスの手間

ディフューザーは定期的なメンテナンスが必要なので、ご自身でメンテナンスを行うのか、あるいはその業務を業者に任せるのか、まずは考えてみましょう。

オイル交換や清掃の手間は積み重なると結構な負担になりますので、業者にお任せすることをお勧めします。

簡単に交換できるカートリッジを備えたモデルであれば、メンテナンスの手間をかなり削減できます。

また、オイルが長持ちするタイプもあり、オイルの交換や補充、フィルター交換の手間がなくなるため、こちらも手間が大幅に削減されます。

信頼性が高く、メンテナンスが簡単な製品を選ぶことが長期的な運用において重要です。

濃度の調節幅

アロマディフューザーの濃度調節機能は、空間の用途やその時々のニーズに合わせて香りの強さを調整できる点で非常に重要です。

気化式や超音波式は総じて3段階ほどしかありません。つまり、ほとんど調整幅はないということになります。

ネブライザー式の一部やコンプレッサー式は、おおよそ6段階や12段階、あるいは、間欠噴霧(何秒出して何秒止めるか)が細やかに設定できます。

間欠噴霧タイプだと、季節によって少し濃度を変える時などにも非常に対応しやすいです。

広い調節幅を持つモデルを選ぶことで、柔軟に香りの強さをコントロールでき、利用シーンに応じた最適な香り環境を提供できます。

タイマー機能

タイマー機能も見逃せないポイントです。

営業開始時やピーク時間帯に合わせて自動的に香りを放出する設定が可能なので、香りの持続時間を効率的に管理でき、無駄な消費を防ぎつつ、常に快適な香り環境を維持できます。

ネブライザー式の中には、何時間経ったら切れる、というものがありますがタイマー機能のように開始時間を設定することはできません。

コンプレッサー式であれば、何曜日の何時から何時まで、というところまでの調整が可能です。

週ごとのスケジュール設定ができるモデルもあり、運用の利便性が格段に向上します。つまり機械をONOFFするなどの、従業員様の手をわずらわすことが一切なくなるのもとても重要です。

音の静かさ

近年の業務用アロマディフューザーは技術の進歩により静音性が向上しており、最新のディフューザーはモーターやファンの設計が進化して動作音が非常に静かです。

音の静かさは、拡散範囲と逆比例するところもありますが、広く拡散できるということはそれだけパワーのあるモーターがあるということなので多少の稼働音がします。

コンパクトな空間であれば、静かさを優先するのがよいでしょう、

広い空間の場合は、結果的にモーターの稼働音は気にならないことが多いです。

よくあるご質問

家庭用アロマディフューザーだとなぜ店舗でしっかり香らないのですか?

家庭用ディフューザーは小規模な空間向けに設計されているため、広い空間では香りが十分に広がりません。

特に敷地面積が広かったり、天井が高い場所では、香りの拡散が不十分です。

また、広い空間では空調が強くしっかりと空気が循環しているので、香りが空調に流されてしまい、全体に広がりにくくなります。

例えば、美容院のようにヘアカラー剤の匂いなど強い既存の匂いがある場合があります。こうした強い匂いに対しても、家庭用ディフューザーの香りが負けてしまい、香りが感じられにくくなります。

業務用だと稼働音が大きいのではないですか?

近年の業務用アロマディフューザーは、技術の進歩により音に関しても改良が施されており、以前よりも静音性が向上しています。

最新の業務用ディフューザーは、モーターやファンの設計が進化しており、動作音が非常に静かになっています。

また、より静音性の高さを追求したタイプのディフューザーもありますので、使う場所や目的に合わせてお選びいただけます。

ひとつの業務用ディフューザーでどれくらい拡散できますか?

最近の業務用アロマディフューザーは、技術の進歩により、1台で広範囲に香りを拡散する能力が大幅に向上しています。

具体的な拡散範囲は機種や設置環境により異なりますが、1,000平米(300坪)以上の空間でも均一に香りを拡散できるディフューザーもございます。

アロマ空間デザインをする上では、空調システムや部屋のレイアウト、天井の高さなど様々な条件が組み合わさった設置環境にあわせて、当社では最適なディフューザーをご提案しています。

まとめ

業務用アロマディフューザーには以下のようなタイプがあります。

  • 気化式
  • 超音波式
  • ネブライザー式
  • コンプレッサー式

業務用アロマディフューザーは、メーカーによっては独自技術による拡散方法を確立しており、今回ご紹介した以外にもさまざまなタイプがあります。

どんなアロマディフューザーを使ったらいいのかわからない場合は、ぜひ当社のアロマデザイン空間のプロフェッショナルにご相談ください。

AOI’S AROMAでは、アロマの専門家が貴社の空間に合わせた最適な空間デザインをします。

当社では、東京・関東を中心に、関西や北陸・北海道含め、全国に200ヶ所以上の実績がございますので、どのような広さや空間でも対応可能です。

お問い合わせから、アロマ空間デザインに関する無料相談を実施しています。是非お気軽にご相談ください。

本記事の監修者

ウェルネスコンサルティング株式会社
代表取締役 葵 智恵子

葵 智恵子
葵 智恵子 保有資格

ホテル、車ショールーム、クリニックをはじめ全国200ヶ所以上で香り空間デザインを実施

アロマの資格として、英国IFA認定国際アロマセラピストという、英国では看護師と同等の医療従事者として扱われる資格を取得。アロマ検定本『アロマ物語』監修。

アロマ空間デザイナー養成のためのアロマ空間デザインスクールを経営しており、全国から法人・個人の受講者が集まっている。

【保有資格】

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