アロマ資格には何がある?主な資格を一覧で紹介!

アロマテラピー(芳香療法)は、単なる趣味やリラクゼーションの手段を超えて、健康増進・セルフケア・癒しの手法として広く関心を集めています。香りを使う技術や精油の知識をきちんと学びたい人、あるいはサロン活動や講師活動に生かしたい人にとって、「資格」は信頼性を裏付ける手段の一つです。

アロマについて学び資格を取得する方向性としては、主に、

  • 教える(インストラクター)
  • 施術する(セラピスト)
  • 企業向け提案(空間デザイン)

の3方向があります。

ただし、「アロマの資格」と言っても、多くは公的資格(国家資格)ではなく民間・協会認定資格であり、各団体によって目的・難易度・活用範囲が異なります。

この記事では、日本国内で主要なアロマ系資格を中心に、資格の種類や取得方法、取得後にできること、注意点について紹介します。

この記事からわかること】

●アロマ資格には「どんな種類」があり、どれを選べばいいかがわかる
●日本で取得できる主要アロマ資格の特徴と違いが理解できる
●趣味・副業・サロン開業など、目的別の最適な資格が見つかる
●アロマ資格の取得方法や、最短ルート・学び方がわかる
●資格取得後にどう活かせるか、仕事につながるポイントがつかめる

本記事の監修者

ウェルネスコンサルティング株式会社
代表取締役 葵 智恵子

葵 智恵子 ウェルネスコンサルティング株式会社
葵 智恵子 保有資格

ホテル、車ショールーム、クリニックをはじめ全国200ヶ所以上で香り空間デザインを実施

アロマの資格として、英国IFA認定国際アロマセラピストという、英国では看護師と同等の医療従事者として扱われる資格を取得。アロマ検定本『アロマ物語』監修。

アロマ空間デザイナー養成のためのアロマ空間デザインスクールを経営しており、全国から法人・個人の受講者が集まっている。

【保有資格】

目次

アロマ資格の特徴

日本では「アロマ関連の国が認める国家資格」は原則として存在していません。

医療行為や治療に関する業務を保証する国家資格ではなく、あくまで「知識・技術を証明する認定資格・民間資格」であることがほとんどです。

そのため、取得することで目的とする知識や技術の証明になる資格かどうか、以下を確認しておくと良いでしょう。

  • 資格を発行する団体の信頼性(歴史、実績、会員数など)
  • カリキュラムの内容・深さ(基礎知識、化学・生理学、実技、ブレンド技術など)
  • 認定スクールの有無・全国展開度
  • 更新制度・継続教育(単位取得や会費制度など)
  • 取得後に得られる活用性(サロン、教室、講師、執筆など)

日本の主なアロマ資格・認定制度一覧

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日本国内には複数のアロマ関連資格があります。代表的なものを、主催団体別に整理して紹介します。

日本アロマ環境協会(AEAJ)の資格

公益社団法人日本アロマ環境協会(AEAJ)は、アロマテラピーの普及・研究・教育を目的とする国内最大級の団体です。内閣府から公益認定を受けており、その信頼性も高いとされています。 

資格・認定名主な内容・対象対象・用途
アロマテラピー検定アロマの基礎知識を問う検定。2級は初心者向け、1級はより専門的。個人でアロマを楽しみたい人、他の資格の基礎固め
アロマテラピーアドバイザーアロマテラピー検定合格後、認定講習を受けたうえで認定される資格。精油の使い方、安全性、日常生活での活用などを人に提案できるレベル。アロマショップで働きたい、講座を開きたい
アロマテラピーインストラクターより深い知識・指導力を備えた資格。講師として教える立場やより専門的なアロマ活用を目指す人向け。 スクール講師、セミナー運営、教育活動
アロマセラピスト実技(トリートメント技術)を含めて、心身に働きかける施術を提供できるレベル。サロン勤務、独立開業、ボランティア活動など

AEAJ系資格は、検定 → アドバイザー → インストラクター/セラピスト と段階的にステップアップできる構成になっており、体系的に学びたい人に適している資格です。

試験形式やスケジュールとして、例えばアロマテラピー検定は通常年2回(5月・11月)に実施されており、近年はインターネット受験(自宅受験)方式も導入されています。 

また、AEAJは全国に「認定スクール」を設けており、これらのスクールで標準カリキュラムの講座を受講することで資格取得を支援しています。

JAA(日本アロマコーディネーター協会)の資格

日本アロマコーディネーター協会(JAA)は、アロマテラピーの普及や専門性の啓発を目指す団体です。

主な資格としては「アロマコーディネーター」があります。所定のスクールで学び、協会の認定試験を受けて合格し、会員登録する形式 となっています。

試験形式は筆記(択一)と小論文(800字程度)で、年3回(2月・6月・10月)に実施されています。

受験料や登録料・年会費も設定されており、受験料は11,000円、登録料33,000円、年会費13,200円となっています。

JAA傘下に「ジャパニーズアロマ検定」などもあり、比較的手軽な検定制度も設けられているため、気軽に挑戦しやすいのもポイントです。 

JAA資格は、アロマの知識をベースに「コーディネート(提案・プランニング)」に重きを置く設計になっており、イベント提案、空間演出、香り活用の提案業務などに向いています。

その他の団体・特色ある資格

AEAJ・JAA以外にも、特色あるアロマ資格を出している団体がいくつかあります。それぞれについて以下で紹介します。

  • JAAMP(日本メディカル心理セラピー協会)
    アロマの心理的作用やメンタルケアに焦点を当てた団体で、「アロマセラピスト」などの資格を運営している。香りによるリラックス効果や心身のバランスを重視し、心理学的な観点からアロマを学べるのが特徴。心のケアやカウンセリング分野でアロマを活かしたい人に向いている。
  • NARD JAPAN(ナード・アロマテラピー協会)
    ベルギー発祥の理論をもとに、精油の化学的構成や生理作用を体系的に学べる団体。香りのイメージではなく、科学的根拠に基づく「メディカルアロマテラピー」を重視している。医療や福祉、介護の現場で安全にアロマを活かしたい人に人気がある。
  • 日本統合医学協会
    西洋医学と代替療法を組み合わせた「統合医療」の観点からアロマを学べる団体。「メディカルアロマセラピスト」「クリニカルアロマインストラクター」などの資格を提供し、医療従事者や看護師にも支持されている。体と心の両面からケアを行いたい人におすすめ。
  • JADP(日本能力開発推進協会)
    「アロマトリートメントアドバイザー®」など、在宅受験が可能な資格を設けている団体。通信講座形式で基礎から実践まで学べるため、忙しい社会人や初心者にも始めやすい。資格を通じて、生活の中にアロマを気軽に取り入れたい人に適している。
  • IFA(国際アロマセラピスト連盟)
    イギリス・ロンドンに本部を置く国際的なアロマセラピー団体。世界各国に認定スクールがあり、グローバルに通用する「IFA認定アロマセラピスト」資格を取得できる。精油の化学や解剖生理学など幅広い知識を学び、実践的なトリートメント技術を身につけられるのが特徴。海外での活動を視野に入れる人や、より専門的に学びたい人に向いている。取得難度は相当高い。

資格取得の手順と学習内容

アロマ資格を取得するための一般的な流れを紹介します。

1. 目的を明確にする

まず、アロマ資格を取りたい目的を明確にする。

例えば:

自己利用・セルフケアが目的の場合

「アロマトリートメントアドバイザー®」の取得がおすすめです。

通信講座や在宅受験が可能で、アロマの基本的な使い方やブレンド方法、リラックス・安眠など日常的なケアに役立つ知識を習得できます。仕事としてよりも「自分の健康や癒し」にフォーカスした内容になっています。

趣味・家族へのケアが目的の場合

JAAMPの「アロマセラピスト」の取得がおすすめです。

香りの心理的作用やメンタルケアに重きを置いたカリキュラムで、家族や身近な人のストレスケア・リラクゼーションに役立ちます。難易度も高すぎず、初心者でも理解しやすい内容となっています。心理と香りを組み合わせて学びたい人におすすめです。

サロン勤務や副業が目的の場合

「IFA認定アロマセラピスト」の取得がおすすめです。

世界的に認知度が高く、サロン勤務や独立開業を目指す人に最も評価される資格です。精油の専門知識に加え、トリートメント技術・カウンセリングスキルなど実践的内容を網羅しています。国際資格のため信頼度が高く、国内外での活動にもつながります。

講師・教育活動が目的の場合

「アロマテラピーアドバイザー」や「アロマテラピーインストラクター」の取得がおすすめです。

科学的な裏付けに基づいた理論的なカリキュラムで、精油の化学や生理作用を体系的に学べます。インストラクター資格を取得すれば、講師としてスクールやカルチャーセンターで教えることも可能です。理論派・教育志向の方におすすめです。

医療・介護分野での応用が目的の場合

「メディカルアロマセラピスト」や「クリニカルアロマインストラクター」あるいは「IFA認定アロマセラピスト」の取得がおすすめです。

既に看護師の資格をお持ちの方は、「IFA認定アロマセラピスト」の解剖生理学の科目が免除となります。

統合医療(西洋医学と自然療法の融合)の観点からアロマを学べる資格で、医療従事者・看護師・介護士などに人気があります。症状別のアロマ活用や、安全性・禁忌事項についても詳しく学べるため、現場での実践に直結します。

このように、取得の目的が決まっていれば、どのレベル・どの団体の資格が適しているか選びやすくなるでしょう。

2. 基礎知識からスタートする

多くの流れでは、まず アロマテラピー検定(AEAJ) や アロマコーディネーターといった基礎的な検定・資格から学び始めるケースが一般的です。

基礎知識を体系的に身につけつつ、今後の方向性を探ることができるためです。

例えば、AEAJのアロマテラピー検定は、2級・1級の2段階あり、正答率の基準をクリアすれば合格となります。 

近年はWeb上でのインターネット試験が導入されており、受験のハードルも下がっているため、段階的に知識を増やすと良いでしょう。

3. 認定講座・スクールで専門知識・実技を学ぶ

基礎を超えて上位資格を目指すには、認定講座やスクールでの学びが不可欠です。

実技・理論・実習を組み合わせたカリキュラムで、より深く、現場で使える技能を習得することを目的としています。

AEAJ認定スクールでは、標準カリキュラムを採用し、アドバイザー、インストラクター、セラピストなど複数の資格対応講座を展開しています。

また、通信講座を併用して自宅で学ぶスタイルを提供しているスクールもあります。自身のライフスタイルに合った勉強方法を選ぶことができます。

4. 資格試験を受ける・認定を取得する

講座修了後、指定された試験を受けて合格すれば認定されます。試験は筆記・択一・実技など多様です。

さらに、上位資格になるほど知識力・技術力・提案力が問われます。

例えば、JAAのアロマコーディネーター試験は筆記+小論文形式で実施されており、年3回の受験機会があります。

5. 資格を活用し、実践する

資格は取得して終わりではなく、その後どう活かすかが大切です。

資格取得により身につけた知識を活かす方法としては、以下のような例があります。

  • サロン勤務・独立開業
  • 講座・教室運営
  • 香り空間デザイン、商品企画
  • 介護・福祉現場でのリラクゼーション提供
  • ボランティア活動(病院・高齢者施設でのアロマケア)

資格を取得した後は、更新料がかかります。各団体の更新料は以下のとおりです。

団体名更新料
JAAMP(日本メディカル心理セラピー協会)12,000円
NARD JAPAN(ナード・アロマテラピー協会)13,100円
日本統合医学協会7,000円
AEAJ(日本アロマ環境協会)12,000円
IFA(国際アロマセラピスト連盟)年1回更新で約80ポンド(日本円で約15,000円前後)

協会によっては資格保有者向けの活動支援や登録制度を設けており、ネットワークを利用できる場合があります。資格保持者向けの情報提供やイベントやセミナーもあるので、取得後もアンテナをたてておくと、よりアロマを楽しむことができるでしょう。

アロマに関する資格は数多くありますが、資格が無いと仕事をしてはいけないというものでもありません。あくまで知識や技術を証明するためのものと認識しておきましょう。

取得した資格を活かすためのポイント

室内 くつろぐ女性

資格取得後、実際に仕事やライフスタイルに活かすためのポイントを紹介します。

資格の信頼性・ブランドを重視する

民間資格は、その団体の信頼性・認知度が大きく影響します。

たとえば、AEAJは公益社団法人であり、国内では知名度が高く評価も高めです。 NARD JAPANのような専門性を重視した協会も、精油の科学的知見を学びたい人や差別化を図りたい人に選ばれる傾向があります。 

自分の目指す分野で実績があり認知度のある協会の資格を選ぶと、後々の信頼性に繋がるでしょう。

実技スキルや経験を積む

資格だけでなく、実際に手を動かして技術を磨くことも重要です。

トリートメント実技、ブレンド実習、実践ケーススタディなどを積むことで、お客様に提供できる価値が高まります。

実際の経験を通じて、手順スピードや触れ方、香りの調整感覚などを磨いていくことが、資格以上に重要となります。

ビジネス視点を持つ

得たアロマの知識をビジネスとしてどのように活かせるかの視点を持つことで、仕事に生かすこともできます。例えば以下のような観点があります。

  • マーケティング・集客:Webサイト、SNS、口コミ、地域との連携など
  • 料金設定・コスト管理:施術時間・材料費・宣伝費などを見積もる
  • 保険・安全管理:施術中のトラブル対応、衛生管理、リスク対応
  • 継続学習・アップデート:精油・生理作用・研究動向は変わるため、定期的な学び直しが必須
  • ネットワーク・協会活動参加:同業者との交流、協会主催の講演・研修参加など

仕事に活かしたい場合は、アロマの知識をどのようにビジネスに展開できるか広い視点で考えてみることが重要です。

まとめ

アロマの資格は、日本国内では国家資格ではなく民間資格となっています。

そのため、自分の目的に合った団体・資格を選び、実績・信頼性・実務活用性を重視して学ぶことが大切です。

まずは、基礎的な資格の取得から始め、そこからアドバイザーやインストラクターなどの上位資格にステップアップするのがおすすめです。

資格取得後は、ビジネス視点を持って活用していくことで、単なる趣味だけではなく、仕事へと発展させていくことも可能です。

ウェルネスコンサルティング株式会社では、アロマ空間デザインを専門的に学べるスクールを開講しています。アロマの基礎知識から、現場で活かせるビジネススキルまで幅広く習得することが可能です。

カリキュラムでは、アロマの歴史や香りのメカニズムに関する知識に加え、実際のビジネスプラン作成や提案方法まで実践的に学びます。そのため、学んだ内容をすぐに仕事へと活かせる応用力が身につきます。

また、アロマ空間デザインの基礎知識を身につけた証として、当社が認定する「アロマ空間デザイナー検定」を実施しており、カリキュラム修了後に、確認テストを行います。

検定合格後は、業界の最新情報や仕事の紹介が受けられるオンラインサロンを利用でき、学びを継続しながらプロとして活躍できる環境が整っています。

アロマ空間デザインスクールの詳細確認・お申し込みは以下をご確認ください。

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ウェルネスコンサルティング株式会社では、アロマの専門家が貴社の空間に合わせた最適な空間デザインをします。

当社では、東京・関東を中心に、関西や北陸・北海道含め、全国に200ヶ所以上の実績がございますので、どのような広さや空間でも対応可能です。

お問い合わせから、アロマ空間デザインに関する無料相談を実施しています。是非お気軽にご相談ください。

本記事の監修者

ウェルネスコンサルティング株式会社
代表取締役 葵 智恵子

葵 智恵子 ウェルネスコンサルティング株式会社
葵 智恵子 保有資格

ホテル、車ショールーム、クリニックをはじめ全国200ヶ所以上で香り空間デザインを実施

アロマの資格として、英国IFA認定国際アロマセラピストという、英国では看護師と同等の医療従事者として扱われる資格を取得。アロマ検定本『アロマ物語』監修。

アロマ空間デザイナー養成のためのアロマ空間デザインスクールを経営しており、全国から法人・個人の受講者が集まっている。

【保有資格】

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